乙武洋匡氏の不倫騒動

こんにちわ。北見尚之です。

 

乙武洋匡氏の不倫騒動が波紋を広げている。

不倫問題が報道された時、ネット上では、

 

乙武、すげー!」

 

など、意外に叩くようなコメントが少なく、その過半は乙武氏の所業に「好反応」だったのである。そこに単なる不倫という以外の意味が詰め込まれており、簡単に言えば、好奇心そのもので乙武氏の不倫現場の詳細についての興味・関心だろう。

 

ネット上では、乙武氏の行為に関するありとあらゆる想像、妄想、臆測が飛び交っており、要はあの身体でどうやって性交渉をしてきたのかについて、ものすごい数の人々が興味津々なのであろう。

 

「あの身体で~」と想像することは、乙武氏のことを人間として見ていないのに近い態度だが、乙武氏自身も、あの身体を最大限有効活用して成り上がってきた立派な人間だと思う。

 

実は近年の乙武氏は「爽やか」だけで語れる人間ではなかった。
頻繁に自虐的なジョークを飛ばし、度々のご乱行なども話題になり、それこそ女好きで通っていた。

 

フジテレビ系『ワイドナショー』ではダウンタウン松本人志が、乙武氏の不倫騒動の話題になったとき「不倫について一旦置いておくならば」と前置きしたうえで「障がいを持っている男性にとっては励みになるニュース」と語っていた。

 

不倫行為そのものには言及せず、「障がいを持っている男性にとっても、『頑張ればちゃんと恋愛をできるんだ』って思った人もいるし、頑張ろうと前向きになれる人もいると思う。明るくなった人もいると思うので、そんなに悪く言ってほしくない」とコメントし、障がいを持つ人の恋愛や性について、社会が考えるきっかけになる可能性を指摘した。

 

また、障がいを持つ人に対し「我々も必要以上に気を使いすぎちゃっている」とし、「こういうことがあることで、乙武さんが番組に帰ってきたら『このドスケベ!』って頭をどつける気がするんです。変な溝を埋めていくきっかけになったらいいな」と、単なる不倫騒動ではなく、社会として考える部分があることを投げかけた。

 

それはともかく、あの身体を盾にして、結構な毒も吐く乙武氏に、私を含めて多くの人は期待するものがあったと思う。障害者が「かわいそうな人」ではなく、健常者と同じように人それぞれであるという常識を、彼ほど自然に、且つ説得力を持たせて広めてきた人間はいないと思う。

 

北見尚之