ボトル緑茶の同質化が進む中。。。

こんにちわ。北見尚之です。

大手飲料メーカーが、「ボトル緑茶」を巡ってシェア争いを激化させているようです。

「緑茶は安いもので良い」という消費者も多く、
大手メーカーが企画や製造を手掛けるナショナルブランドよりも、
小売各社が独自に企画する低価格なプライベートブランドが拡大傾向にあります。
スタンダードな緑茶では差別化が難しくなっており、大手各社は容器や味わい、
パッケージなどの刷新を相次ぎ発表し、顧客獲得につなげる狙いです。

その中で、キリンビバレッジは「生茶」ブランドを大幅に刷新すると発表ています。
容器、味わい、パッケージのすべてをリニューアルし、最大の特徴は、
同社の定番商品としては初めてとなる「白ベース」のパッケージに変更しました。
これまでの濃い緑のデザインや、パッケージ全面に商品名を押し出すことをやめ、
日常生活になじむデザインを目指したとのこと。

開発の背景には、同社の調査で明らかになった現在のデザインでは緑茶感が強すぎるや、
持って歩く際に恥ずかしいという声を受け、緑茶の概念を覆すような、
白を基調とした新しいデザインで差別化を図るとのこと。
思わず手に取って持ち歩きたくなるような現代的なデザインで、
容器もシンプルな洗練された形状に。
味わいも既存の製法に加え、茶葉を凍結、
凝縮することで新茶のような甘さを引き出す独自の製法を採用したとのこと。

次に、サントリーは、今年20周年を迎える「伊右衛門」の味わい、
パッケージを大きく刷新すると発表しました。
同社によると、令和5年の清涼飲料出荷実績は前年比102%と過去最高を記録した一方で、
伊右衛門」の販売数量は、平成16年の発売以来、過去最低になり、
刷新する「伊右衛門」ではこれまでの最高レベルの「濃さ」で勝負する。
コクを引き出す旨み抹茶を3倍に増加させ、コクと香りを引き立てた奥深い味わいにし、
パッケージは、こだわりの「濃さ」を表現する濃い緑を基調としています。

一方、アサヒ飲料は、香りと甘みが好評な「颯」のパッケージを、
良さがより伝わるデザインに刷新する。新製品では、
緑茶を思わせる緑色を強調するために背景を白色ベースに変更し
、特徴である「微発酵茶葉使用」の文字を従来より大きく明記している。
販売2年目となる今年は、味わいはそのままに、
香り高い緑茶を強調したパッケージでシェア拡大を狙うとのこと。

「ボトル緑茶」市場は、容量や価格重視の傾向が強まるなど同質化が進んでいます。
そのため、各社が緑茶に新しさを加えることで市場を活性化すようとする、
工夫がこれからもっと必要になってきそうですね。

北見尚之