ホワイトすぎても退職する若者たち。

こんにちわ。北見尚之です。

働き方改革や若手人材の不足を背景に、働きやすく、上司も優しい「ホワイト企業」が増えている一方で、
職場や仕事が「ゆるすぎる」「ここにいたら成長できない」と危機感を感じて辞めていく若者が増えていようです。

とある調査結果では、入社3年目までの新入社員の36%が職場を「ゆるい」と感じているという実態を明らかにしました。
職場がゆるすぎても、きつすぎても「ここで長くは働きたくない」と感じる若者が増える傾向が伺えます。

これを日本経済新聞が、記事で取り上げ世の中に「ホワイト離職」現象が知られるきっかけとなりました。

では、なぜゆるいと辞めたくなるのか?

職場を「ゆるい」と感じている若者は、その会社を嫌いなわけではなく、
会社への評価は高いが「このままでは成長できない」という不安を強く感じている。

これは、心理的安全性は高いがキャリア安全性が低い状態で、
大企業の入社3年以内の若者の7割近くが「キャリア安全性」の低さを感じているようです。
大企業に入ったからといって、将来を楽観視できないのが今の時代の若者たちなのです。

職場がゆるすぎて辞めると聞くと、自分に自信があって他の会社で力試しをしたいと転職するような、
強い若者の姿がイメージされるが、実際は自信がある若者は少数派で、不安を抱える若者が多いようです。

この会社で、こんなプロジェクトでこんな成果を出したと言えるような実績がないまま年次だけ重ねていけば、
自分は価値のない社会人になってしまうのでは、そうなると転職しようにもどこにも拾ってもらえないかもしれない。
そんな不安が、今の会社に見切りをつけ、もっと成長できそうな環境へ移るという行動に走らせています。

ひと昔前の離職理由の上位は「賃金がよくない」「労働時間・休日・休暇の条件がよくない」
といったブラックな職場を想像させる理由が占めていました。

ところが、世の中全体で働き方改革が進み、
人材不足やパワハラ防止法の制定などもあって「若手に優しく」という意識が高まっていきました。
その結果、特に大企業では「心理的安全性」が高まり、
これまで隠れていた「キャリア安全性」の低さという問題が生まれてきました。

では、不安な若手を組織の戦力としていくには、どうすればいいのでしょうか。
「キャリア安全性」を高めるには、今担当している仕事の意味や評価のポイントを丁寧にし、
今後の成長やキャリアの見通しを持ってもらうことが重要となります。

また、客観的に見て「ゆるすぎる」状態ではいつまでも戦力にはならないので、成長につながる仕事を与えるべきでしょう。
仕事の渡し方が雑だと心理的安全性が下がってしまので、
やり方や目指すゴールを丁寧に伝え、適切なサポートをすることが必要です。

時間をかけて心理的安全性を高め、本音を言える関係性を作ることはもちろん大事ですが、
その関係ができる前に辞めていかれると元も子もありません。

社員の性格や心の状態などを診断するツールなどを活用するのも効果的で、
少子化で若手人材がどんどん希少になっていくからこそ、
いろんな手を尽くし若手の気持ちに寄り添いゆるすぎず適切に育てていくことが重要になってきています。

北見尚之