コンビニの移動型無人トレーラー店舗が存在する?!

こんにちわ。北見尚之です。

ファミリーマートが、大阪・関西万博工事現場内にてコンビニ初の「移動型無人トレーラー店舗」を、
5月13日にオープンして、売り上げも計画通りに推移し、利用客からも好評だそうです
しかし、なぜ移動式の店舗にしたのでしょうか。

移動型無人トレーラー店舗は、竹中工務店日立ハイテクによる「牽引式オフグリッド型モバイルハウス」を採用し、
工事の進み具合に合わせて移動し、トレーラーを利用した移動型無人店舗の出店は今回が初めてだそうです。

店内には冷蔵・冷凍商品を含めた、約280種類の商品を取りそろえているが、
通常店舗は約3000種類を扱っていることから、比較するとかなり少ない。

トレーラー型店舗の特徴は、工事の進捗や工事従事者数に合わせて販売場所を移動できること。
これにより、工事現場の労働環境や生産性の向上に寄与する。

2025年に開幕を控える大阪・関西万博では、「未来社会の実験場」というコンセプトが掲げられていることもあり、
工事現場からも万博のコンセプトを実現しようという思いが店舗の実現を後押ししたそうです。

店舗面積は約14平方メートルと、決して大きくはないが、限られた空間の中でも満足度の高い店舗を実現するため、
通常のコンビニで設置されている備品を置かないなど、工夫を凝らしています。

スペースが限られる中でも可能な限り多くの商品を提供するために、
各建設事務所に電子レンジや給湯ポットを設置し店内の商品棚を広くするレイアウトそうです。

店舗内は設定した温度帯を超えると、エアコンが自動的にON/OFFするシステムを採用し、
商品の品質が保たれることに加えて、快適な買い物環境を提供できるようにしています。

基本的に無人で運営しているというが、商品の補充などは、
母店となる店舗からクルマに積んで配送していて、
原則的に母店に在籍するスタッフが開店前と閉店後に商品補充や清掃を実施しています。
営業中も販売動向などを見ながら、必要に応じて行っているそうです。

セキュリティ面については、自立電源システムを利用した防犯カメラで、
遠隔から店内を確認できるようにするなど対策を施している。

日立ハイテクによるソーラーパネルと蓄電池および制御機器からなる自立電源システムと、
衛星インターネットを搭載したことで、自立通信も可能にし、
ソーラーパネルで発電した電気は蓄電池に充電され、モバイルハウス内の空調設備などに必要な電気を供給するため、
安定した電力供給と通信機能を提供できるという。

実際に店舗を利用する客からは、「出勤前に昼ご飯を買っていたが、この店があれば休憩中に食べたいものをすぐに買えるので便利」や、
「これから現場は暑くなるが、冷たい飲み物やアイスなどが近くで購入できるので、重宝すると思う」など好意的な意見が寄せられている。

ファミリーマートは、今後も被災地や買い物不便地域などでの買い物支援を目的に、
移動型無人トレーラー店舗の展開を検討していくということだが、
今までもオフィス特化型、無人決済型など、立地やニーズに合わせた出店を行ってきましたが、
それらに比べ本当にトレーラー店舗の形態での出店に意義がある場所が存在するのかは慎重な見極めが必要そうではありますね。

北見尚之