「指示待ち人間」を生み出してしまうマネジメント法。

こんにちわ。北見尚之です。

職場でチームの業務が計画通り進むようにマネジャーが全部指示をしなければならないのは大変です。
メンバーが自発的に動いてくれればチームのスピードは上がりそのためには、
メンバーが自発的に動くようなマネジメントを心掛ける必要があります。

指示をしなければ動かない人間のことを世間では「指示待ち人間」とも呼ばれますが、
指示待ち人間が生まれるパターンが大きく2あるようです。
例えば、マネジャーがメンバーに指示をしたとします、
それに対してイメージを持ってきたメンバーに対しまた指示をします。
さらに、イメージを持ってきたメンバーに対して……と細やかな指示を繰り返していきます。
そうなるとマネジャーはこの調子で細やかな指示を繰り返し、
メンバーは指示待ちになっていきます。

そこで、細かい指示がめんどくさいと感じたマネジャーが、
指示をざっくりに変えたとします。
メンバーはそのざっくりとした指示に対しさまざま質問をし、
結局マネジャーから細かい指示をすることになり、メンバーはその指示待ちになります。
細かく指示をしても、ざっくり指示をしても、結局は指示待ち人間が生まれてしまいます。

では、どうしたらいいのか、指示待ち人間であふれてしまうとどのような弊害があるのか。
まず1つ目は、チームのスピードが格段に落ちます。
都度細かい指示をしなければならないのでマネジャーの時間がかかります。
メンバーもマネジャーから次の指示があるまで動けないのでチームとしての動きはかなり遅くなります。

2つ目は、指示をしないと動けないメンバーに囲まれたマネジャーは次第にイライラしてきます。
このような状態はマネジャー自身にとってもよくないし、
メンバーにマネジャーのイライラが伝わればメンバーのやる気も削がれます。
マネジャーのストレスを発端に、チーム全体を士気を下げてしまいます。

3つ目は、次の指示があるまで動けないような状態は、当然メンバーにとってやりがいある状態とは言えません。
メンバーは成長実感を感じることができず、離職などでチームを離れていきます。


では、メンバーが自発的に動くためにはどうすればいいのか。 
指示は具体的すぎても抽象的すぎてもダメで、「程よい抽象度」で設定することがポイントになります。

そうするとメンバーは自発的に調べ事をし、アイデアを考え、企画を練ることができます。
また、企画を考えた後も、自分で考えた企画なので自走しやすくなります。

マネージャーは、自分がどんな指示をしているのかを振り返ると良いでしょう。
具体的すぎても、抽象的すぎても、指示待ち人間を生んでしまいます。

指示待ち人間であふれることの弊害の3つ目に挙げた「メンバーの離職」は特に深刻な弊害になります。
いくら優秀なメンバーを採用しても、マネジャーが「指示待たせ人間」であればメンバーは離れていきます。

つまり、そのマネジャーが運営するチームが「メンバーを活躍させるチーム」になっていないのです。
このようなチームは、どんなテコ入れをしようが成果を残すことはかなり厳しいです。

「程よい抽象度」の選定や各々の個性があるメンバーとのコミュニケーションは大変だと思いますが、
マネジャー職の方は、ご自分のマネジメントを振り返り、
才能ある優秀なメンバーの活躍の芽を摘んでいないか確認が必要かもしれません。

北見尚之