就活時の親の関わり方。

こんにちわ。北見尚之です。

新しい年を迎え約二週間が経ちましたが、そろそろ令和6年春卒業予定の大学3年生の就職活動シーズンが迫ってきました。
コロナ禍で冷え込んだ企業の採用意欲はいまでは回復基調に転じ、自分に合う企業に出合えるか、
最適な決断ができるのかなどと不安を感じる学生も少なくないと思います。

そんなときに支えとなるのが、やはり家族や親の存在です。
昨年、当時の大学3年生らに尋ねた調査では、7割以上が就職活動や進路について家族と会話をしていると回答しました。
また、6割が就職活動や進路の話は自分から切り出すことが多いと答え、
親に相談相手になってほしいと望む学生は少なくなかったようです。

子供に頼りにされると親はうれしいもので、前のめりになりがちですが関わり方には注意が必要です。
就活でよく指摘されるのは親の過干渉です。

例えば、ある学生は会社名を親に言うと、「もっと有名なところを受けたら」と安易に大手企業ばかりすすめてきて困るや、
近年はIT業界が人気ですが、親世代から見たイメージは「深夜残業が多い」など偏ったものが多いようです。

今の大学生の親世代は、バブル期に就活した人もいれば、すでに就職氷河期に入っていた人もいます。
当時の就活時の体験談を子供に語りたくなるかもしれませんが、実は親自身の就活経験談を聞きたい学生は4人に1人くらいです。
時代背景が違い、あまり参考にならないと思っているので、聞かれたら教えてあげるがよさそうです。

一方、親の就活関与は、企業に与える印象にも影響するようです。
ある企業は、親御さんから追加募集の有無や採用人数を確認する電話を受け、本人から連絡させるよう伝えたという例もあります。
どんなに優秀に見えても、親が出てきたら評価は下がると話す企業もあります。
企業の求める人物像は主体的に行動できる、自立している人材を求めています。

また、コロナ禍で友達と話をする機会が減ったことで、親の影響力が強まったと分析する採用担当者もいます。
例年以上にご両親の意見を尊重する傾向が強かったり、
周りの大人を頼る傾向が強まり、意志が薄い印象の学生も増えているように感じるそうです。

昨夏、就活生に就職先決定にあたって影響を受けた人物を尋ねたところ、
企業の顔ともいえる人事・採用担当者を差し置き、母親が1位で父親は3位という結果だったようです。

最終的に進路を決めるのは学生本人です。
周りの人は就活生に与える影響力を十分に理解した上で、適切な助言やアドバイスをできるようにしたいものですね。

北見尚之